最近の企業動向

外資系・日系主要業種の最近の企業動向は?

パソコン世界需要低迷 台湾受託製造 下期見通し下げ タブレットと競合

ノート型パソコンの受託製造で世界の約9割を占める台湾のEMS(電子機器の受託製造サービス)大手の間で、年末商戦を含む需要期である2012年下半期(7~12月期)への悲観論が広がっている。10月の新型基本ソフト(OS)搭載パソコンの発売を見込んだ買い控えが発生。タブレット(多機能携帯端末)の攻勢でも痛手を受け、一部メーカーは出荷見通しの下方修正に動き始めた。
 台湾の各社の出荷見通しは、世界のパソコン需要の先行指標にもなる。
 調査会社の米IDCも8月下旬、ノート型パソコンの12年の出荷台数見通しを前年比2.4%増の2億1400万台と発表。6月上旬時点の伸び率予測7・3%増から大幅に下方修正している。
 発注側でもパソコンメーカー最大手、米ヒューレット・パッカード(HP)が人員削減に動くなど苦戦が目立つ。このため春まで強気だった台湾各社の需要予測も大きく後退。今後は受注品目の多様化などに動くが、収益維持は厳しくなっているようだ。
 ノート型パソコン受託の世界最大手、広遠電脳の楊俊烈副総経理は8月末の記者会見で「19一年の製造下期回出荷は前年比5~10%増を見込んでいたが4~5%増に下方修正する」と言明した。
 下半期への悲観的な見方は市場の構図の変化がある。これまでは新型OS発売前のパソコン買い控えを発売後の販売増で挽回してきた。だが今回は10月下旬の新型OS「ウィンドウズ8」の発売をにらみ消費者が従来OSのパソコンを買い控えているうえに、タブレットなど競合製品の攻勢が激しい。世界景気の減逮も響き「新型OSの大幅な効果は期待しにくい」(市場アナリスト)。
EMS大手の12年1~6月期決算でも「新規顧客を増やした」和碩聯合科技などを除き、上位メーカーの収益や出荷台数の減少が際立つ。新型OSの効果で「10~12月期の出荷は7~9月期比で20%以上増える」(仁宝陳総経理)との声もある・が低迷を補いきれない。
 各社は今後タブレットなどの受注獲得を競う。広達は台湾のパソコン大手、華碩電脳(アスース)が米グーグルと共同開発した「ネクサス7(セブン)」を独占受注したとされ、仁宝はパソコン大手の中国のレノボ・グループとの合弁によるパソコン生産会社で受注増を探る。

2012/09/13